農家との連携で安全・安心のコメ売り込め(広島市)

消費者の食に対する安全・安心≠求めるニーズは高い。自由化が加速し、産地間競争から生産者競争の様相を見せる米市場で、業務用食品販売のアクト中食株式会社(広島市西区)が「生産者の顔」が見えるサービスとして、自社のホームページ(HP)に農家による稲の栽培日誌などのコーナーを開設。「自慢の米」の販路を広げたい農家と手を組み、消費者に安全・安心をアピールする米販売をはじめた。
HPに掲載する生産農家の栽培情報は、農家から随時FAXなどで同社に寄せられ、消費者自身に確かめていただける方法≠ニして「農家ブログ」ページで公開、「安全・安心」をアピールする。将来は農家同士の情報交換や、米作りの学習ページなど独自の農業フォーラムの構築も目指すという。

 「ネットを利用しての販売は今では珍しくありませんが、育成情報や生育状況といった細かい情報を表示しているものはありません。生産者を表示する≠セけから、農家自身が発信する情報を公開することで、真のトレサビリティが提供できる」と同社米穀事業部南島栄治部長(36)。「米はその独特の流通経路などで、その履歴を知ることは難しいと言われていました。生産規模や価格という尺度ではなく、顔の見える安心を消費者に届ける≠ニいうコンセプトに共感いただく生産者に参加いただいています」と話す。

 メンバーがHPに特別栽培米の情報を提供し、年間約110dの米を出荷する庄原市高野町の農業生産集団『神の瀬工房(43戸、水稲約40f)』の中原健二代表(53)は、「自分の作った米は自分の名前で出したいという思いがあります。おいしくて安全な米をPRしたいという思いに応えてくれたのがアクト中食さん。HPへの情報提供で農家自身の意識も変わる。こういうスタイルが主流になるのかもしれない」と反応を見守る。

 「米、食材販売という自社の流通ルートを使用して、農家の栽培する米以外の農作物を販売することもできる。農家には販売チャンネルの1つとして活用して欲しい。お互いに協力し合える意欲的なパートナーを増やしたい」と新たな戦略に燃えている。

▽農家ブログのURL=http://www.kizaemon.net/blog/index.html (伊藤)

「米を見た目だけではなく科学的に評価し、ランク表示する体制もあり、農家と消費者にその価値をアピールできる」と保冷庫の玄米の状態を確認する食味鑑定士で米飯選抜パネリストの倉本佳代さんと自身も食味鑑定士の南島栄治部長。

「定期的な栽培確認は大変だが、消費者が安全・安心を求めていることに応えたい」と「神の瀬工房」の中原健二代表




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