台風被害を乗り越えて、酪農を再開(北広島町)


 昨年9月7日の台風18号で牛舎が倒壊し、多くの牛を失い「一度はやめようと思った」と言う北広島町志路原の酪農家信貞豊さん(67)が、このたび新しい牛舎を建て、酪農を再開した。
「あの日、見えるはずの牛舎の屋根がなくなっている事に気づき、すぐ行ってみたが牛舎は倒壊。牛の苦しそうな声が聞こえ『何もかもお終りだ…』」と呆然としたと振り返る。すぐに酪農仲間たちが駆けつけ、夜を徹して34頭のうち17頭を救ったが、ショックで乳房炎になった5頭はやむなく廃牛、12頭が生き残った。50年もの間酪農を続けてきた信貞さんだが、還暦も過ぎて後継者もいないことから、一時は廃業も考えたが、長年やってきた酪農が自分の"生きがい"ということに改めて気づき『再起』を決意、11月に新牛舎の建築を開始。復旧までの間は、酪農仲間3戸が5頭を預ってくれ、自らも堆肥舎などを使い7頭を飼った。
 牛を預かった泉繁樹さんは「当時はとてもショックを受けられて、心配だった。信貞さんの再起に勇気づけられ、また一緒に酪農ができることがうれしい」と喜ぶ。
 12月中旬には新しい牛舎が完成。預けられていた牛たちは年末までに再会、牛舎はにぎやかになった。「大変な目にあったが、酪農仲間や獣医さん、NOSAIなどいろいろな方のおかげで復帰でき、とても感謝しています。これからも頑張らにゃと思っています」と信貞さんはほほ笑む。  (高橋)

【写真説明】
@酪農を再開して笑顔の信貞 豊さん(67)