改正・NOSAI制度
組合管内の実情を踏まえ平成16(2004)年度から施行





 「農業災害補償法(NOSAI制度)の一部を改正する法律案」が昨年の衆、参両院の本会議で全会一致で可決・成立しました。
 平成11('99)年から4年ぶりとなる今回の「NOSAI制度改正」は、「農家のみなさんの経営実態および担い手農家の要望に応じた引受方式の仕組みの整備や補償の拡充などを通して、より加入しやすく、農家経営の安定に一層機能する制度」をめざしています。平成16(2004)年度から実施される改正NOSAI制度の概要についてご紹介します。


NOSAI制度改正の経過
1.農業災害補償制度検討会の開催
 農業災害補償制度(NOSAI制度)は、国の農業災害対策の根幹として、昭和22(1947)に発足して以来、時代の流れや農家の要望にあわせて、これまで数度の改正が行われ、その役割を果たしてきました。
 平成11('99)年には、新たな農業政策の方向を示す、食料・農業・農村基本法が制定されましたが、この中で農業の持続的発展に関する施策として、効率的かつ安定的な農業経営が農業生産の相当部分を担う望ましい農業構造の確立、意欲ある担い手による創意工夫をいかした農業経営の展開等のために必要な施策を講ずることとされています。また、それまでの価格政策を見直し、育成すべき農業経営安定のための施策が位置づけられました。
 農業災害補償制度(NOSAI制度)は、新しい基本法においてもその重要性が再確認されています。
 農業災害補償制度検討会は、このような状況を背景に開催され、地域のおける営農の実態や担い手農家のニーズを踏まえて、農業者・農業団体・学識経験者等の意見を幅広く聴きながら、検討を行ってきました。

2.検討会での結果
 この検討会では、平成13(2001)年11月から7回の検討会が開催され、各共済事業ごとに制度の見直しが検討されました。その中には実務者検討会、全国6か所での現地検討会など農業者、NOSAI事業関係者等の意見を直接聴き、より現場の声が反映される取りまとめとなるよう、取り組まれました。この検討結果の内容は、法律改正を要する事項、予算措置で対応すべき事項、運用の改善で実施可能な事項まで、幅広いものとなっています。
 農林水産省では、今回の制度見直しにあたり、この検討結果を参考とし、今後もNOSAI制度がその機能を十全に発揮できるよう、農家負担・財政負担等も考慮しながら、的確に対応することを期待しています。


制度改正の概要
1.農業者の経営実態に応じた補償の選択の拡大のための措置
@特定の引受方式に係る農林水産大臣による地域指定を廃止し、共済規程等で複数の引受方式を選択できるようにする。【農作物共済・果樹共済・畑作物共済】
A各引受方式ごとに固定されている共済金の支払開始損害割合の引上げができるようにする。【農作物共済】
B乳牛の子牛および胎児を共済の対象とすることができるようにする。【家畜共済】

2.最近における農業生産の実態に即した合理的な補償のための措置
@災害収入方式(災害による減収または品質の低下を伴う生産金額の減少を補償する引受方式)に、品種、栽培方法等による類区分を導入する。【農作物共済】
A死亡および廃用事故に対する共済金の支払に一定の限度を設ける。【家畜共済】

3.農業共済団体の運営の合理化のための措置
@農業共済団体の共済事業等に関する自治法規として、定款のほか、新たに通常の総会議決で変更可能な共済規程または保険規程を導入する。
A共済細目書について、書面に代えて、電磁的方法により提出することができるようにする。

4.施行期日
平成16(2004)年4月1日から施行。


 このたびの制度改正は全国的な農業形態を視野に入れ、事業によってはさまざまな加入方式や補償の割合が制度上で選択できるようになりました。広島県でも任意に抽出した農家に対してアンケート調査を行うなど、地域農業の形態や実情などを踏まえて、NOSAI西部としてどの方式が実施可能か検討を行っています。具体的にはその検討案を実施するための定款変更案を総代会に諮り、来年度から実施、運用することになります。事業別の改正概要は次ページのとおりですが、実施内容は今後組合広報誌などでお伝えいたします。