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環境意識の高まる中、畜産農家にとって家畜の排せつ物処理は深刻な問題だ。99年11月には「家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」が施行。一定基準頭数(牛は10頭)以上飼養する農家は、ふん尿の野積みや素掘りなどが今年11月以降禁止される。
こうした中、処理施設のなかった甲田町では、かたふたやま片蓋山畜産団地の農家が中心となり、町へ堆肥センター設置を働きかけ、昨年1月に「甲田町堆肥センター」を設置。団地農家を中心に同センターを管理する「甲田町堆肥センター管理運営組合」(5人)を組識した。寺尾太志組合長(41)は「双方のニーズが一致した結果。試行錯誤の連続ながら、昨年広島県堆肥共励会で上位の成績あげることができ、9月から堆肥販売にこぎつけられました。良質なものを安定供給したい」と話す。
センターでは比較的短期間で、雑菌の少ない良質堆肥が製造できる。毎日、300頭余りのふん尿に水分調整用の副資材を併せた約17dを、68日かけて熟成させる。昨年は団地内草地への投入に加え、140dの堆肥を町内の飼料稲のほ場14fに散布した。
同団地で酪農を営む西川博さん(56)は「冬や梅雨どきなどふん尿処理は大変。非常に助かっていますよ」と話す。
堆肥の成分分析や指導を行う同町役場は、土づくりのための協議会を立ち上げるなど、堆肥の品質向上やPR体制も万全だ。産業振興課宍戸邦夫課長は「畜産農家は良質堆肥を、耕種農家はその堆肥で健全な土を作る。そんな資源リサイクル型農業の拠点となれば」と期待を寄せる。
寺尾組合長は「牛ふんは言わば産業廃棄物。良質な堆肥に再利用することで、リサイクル農業を広げたい」と意欲に燃える。【問い合せ・注文=センター事務局пi0826)45-5111又は甲田町役場пi0826)45-4111】(山本直)

写真説明
@「良質堆肥で町の農業振興に貢献できれば」と話す管理運営組合のメンバー(中央が寺尾組合長、左が会計担当の寺尾和也さん、右が西川さん)
A1次発酵=約15日かけて、ふん尿などの原料を混ぜ合わせながら後方へ移動させる攪拌機。副資材には間伐材やもみ殻を再利用していく予定だ。
B堆肥になった家畜のふん尿は耕地へ還元される。
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